LIFE LOG(塵芥の終着点)

塵芥の終着点

あなたの無駄な時間をもう少し無駄にするブログ

6/16(日):いつか黒髪ショートメガネ女子と毎週金曜日に映画を観ることを妄想しながら黒い部屋を洗浄した

ブログに何を書こうか迷っていたら3つほど下書きを溜め込んでしまった。何故かブログの更新が重くなっている。しかしこれは場末の底辺ブログだ。1記事に100アクセスくらいしか無い塵芥の終着点。せっかくならまずはブログを軽くするために、適当に日記を書こうと思い、筆を走らせることにした。昨日の日記だけど…

 

部屋の掃除

就職活動中、エントロピー増大則に基づいてこの世の終わりみたいになった自室。就活がやや落ち着いたので日曜日を利用して掃除した。

まず書類だ。床に散乱された書類の整理から秩序は始まる。御社のパンフレット、御社の説明会資料、御社のリクルータ懇親会案内、御社御社御社。パンフレットは重ねて古紙に。社外秘がどうのこうの書かれているやつは破いて燃えるゴミ。変な形のパンフレットを作るのをやめなさい。クリアファイルをしれっと挟むのは分別が面倒だからやめなさい。このゴミは俺をESで落とした御社。このゴミは最終面接で落とした憎き御社。全部ゴミになるのだ。お前らが丹精込めて作り上げた会社資料が火力発電に使われる気分はどうだ。燃やしたい。全て庭でくべたい。でも法律がうるさいので普通に捨てる。

 

黒髪ショートメガネ女子のことを考えて心を落ち着かせた。私は気持ち悪いオタクなので、このショートメガネのディテールにバカうるさい。パーマを掛けてボーイッシュを演出したり、デカデカとしたメガネでサブカル臭を匂わせたりするのは自分の好みではない。古来よりオタクは地味が好き。視力矯正で仕方なく掛けている眼鏡が好き。そういう黒髪ショートメガネ女子と週末に一緒に映画を観てああだこうだ感想を交わし合いたい。22時頃にTSUTAYAに行って映画タイトルを物色しながらこれがいいだの何だの言いたい。帰りにコンビニでアイスとか買ってそれを食べながら借りたDVDを観たい。時代が動画ストリーミングサービスに移行しても、僕はTSUTAYAを譲らない。いや、ゲオでもいい。

 

無い女性との週末プランについて考えていたら書類整理が大方終わった。

床に散乱した物質を除去できたら、次はクイックルワイパー。机の上、本棚、照明器具の裏側など、高いところに長いこと居座っていた厄介者たちを払い落とす。 自室は古い和室で、且つ紙類がこれでもかという程棚に敷き詰められた空間故、埃がありえないレベルで蓄積される。これらをなるべく床に落としてから掃除機がけをするのだ。

 

と、掃除機がけに移ろうとした時にあることを思い出す。窓だ。窓を拭いていない。

なんだったらここ何年か窓の汚れを気にしたことがない。私は眼鏡の汚れなど、いわゆるレンズ越しの「越し」の部分を意識することがあまりない。いつも眼鏡を外したときに「うわーきたねー」と気づく。そういう訳で窓も全然気にしていなかった。

しかし窓に近づき目を凝らすと、まぁあるわあるわ。澱んだ何かがこびりついているわ。という訳でガラスクリーナーと雑巾を持ってきて本格的な窓拭きをやってみることにした。

ごし、とひと拭きすると

 

 

 

 

雑巾が一瞬にしてモノトーンデザインに変貌した。え、こんなに黒いの?だって窓だぜ?しかも内側だぞ?部屋の中だぞ?

ごし、ごし、と拭けば拭くほどに闇に覆われていく雑巾。錬成に失敗して闇属性が付与されちゃった布ですとか言っても通用するくらいに黒ずんでしまった。

雑巾をやけくそに擦らせているとき、私は考えた。

この汚れは数年間において私から漏れ出た闇の蓄積、行き場の無くなった負の感情の結晶なのだ、と。

鬱屈とした気持ちで一日中部屋に籠る度、この闇は放たれ、そして窓に染み付いていたのだろう。受験に失敗した日。大学の課題が辛かった日。スプラトゥーンで連敗して徹夜した日。授業をサボった日。そして面接で祈られた日。そんなどうしようもない日に生まれたそれが、今日までここに溜まっていたのだ。

だから擦る。めっちゃ擦る。ふざけた量のガラスクリーナーを噴射する。そして擦る。

見違えるように透明度を増したその窓を見つめて、私は妙な達成感に襲われた。別に引っ越し前の「立つ鳥跡を濁さず」でもないのに、私はいろんな何かに別れを告げたような気持ちになった。

 

そんなわけで、その後掃除機をガーッと掛けて掃除を終えた。ガーッとしすぎてアロマディフューザーを転倒させ、畳に水をぶちまけてしまった。雑巾で水を拭き取ったら、やはり窓ほどではないが、灰がかった色が付着した。

そう、私の闇、塵芥の終着点は窓だけではない。床も、壁も、360度あらゆる行き止まりに、闇は蓄積されているのだった。

今度はもっと念入りに掃除をしよう。重曹とか使って。

 

P.S. 拭き取ったあと畳に残ったシミがおねしょみたいで嫌だった