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塵芥の終着点

いろいろ考え中です

ブランクの悪魔について話す

継続は力なり。続けることはとても大事なことだ。そして人間には続けなくてはならないことが余りにも多い。例えば運動。健康目的でも、ダイエットでも、体力づくりでも、一朝一夕に成果が目に見える運動は存在しない。何故かと言うと、身体がその気になってくれないからだ(身体と掛けたギャグではない)。脂肪を燃焼したいといっても、走ったその瞬間から燃え始める訳ではない。心拍とともに酸素を体内に取り込み、血液が全身を循環し、体温が上昇し、脂肪分解酵素が活性化することで、それでやっとの思いで効果が出る。更に言えば、それらの手順をより効率的なものにするために、日々の筋力トレーニングによる賜物たる基礎代謝も必要不可欠である。

 

で、この記事で健康管理の話をしたいのではなく、物事を達成するためには継続が必要であり、何もしない期間は大きな危害をもたらすということが言いたいのである。

どんな危害か。まず、今までの継続が無駄になりかねないことである。さっきの例で言えば、折角基礎代謝が良好になってきたところで運動をやめてしまい何ヶ月も経ってしまうと、また1からということになりかねない。物事によっては完全にリセットした初期状態に戻ってしまう、なんてこともあり得る話だ。

 

しかし、大抵の物事はやり直しが効く。間が空いてしまったなら、その分を取り返せばいいではないか。また地道な継続を始めればいいではないかと。

 

でもそれがめんどくさい!!!!!!!!!!!!

 

人間は極力無駄を嫌う。無駄な労力を嫌う。目先に利益が見えない先行投資を厭う。当たり前である。人間の一生は一度きりである。

私がこの世で一番めんどくさいと思っていることは、ずばり「忘れていたことを思い出す過程」である。私は積読が多い。私の部屋には買っただけで読んでいないコミックスの新巻が多い。これらが減らない理由は、思い出すのが面倒だからである。正直、4,5ヶ月毎に出るコミックスの大半は、前巻の内容を忘れていることが多い。新巻が出るたびに前の巻を振り返って内容を思い出すのが非常に億劫だ。そして読みかけの小説。何ヶ月も読みかけのまま放置すると、勿論それまでのストーリーを忘却する。思い出すために結局読み返す。嗚呼、なんと面倒なことか。難しくて放置していたゲーム。それまでに積み上げていた技術が衰えている。手に馴染んでいたはずのコントローラーの感覚が、スティックさばきが、ボタン配置が、記憶の奥底に眠っている。そいつを起こすのが面倒なのだ。寝起きは気分が悪いのだ低血圧なのだ。

 

ブランクの悪魔

 

そう呼んでいる。継続をやめた弊害を、私はそう呼んでいる。

ここまで読んで(或いはここまで読むことすら耐えきれず)心底軽蔑した人もいるだろう。可愛そうな人間だと憐れんだ者もいるだろう。実際そうだ。ブランクの悪魔だなんだと呼称したところで結局はただの自堕落であり怠慢である。読みかけの本も、ゲームも、全部自分が生み出してしまったものだ。全て、自分の責任である。

だが、もし似たような感覚を持っている人がいたら、もし少しでも自分の主張を理解してくれるダメ人間2号がいてくれたなら、私は嬉しい。そして、一緒に積まれたものを消化する時間を取るような仲になりたい。

 

埃が積もるまで掃除をしないか、埃が積もらないように日々掃除をするか。どちらが正しいのかなんて言うまでもない。埃は、人体に害である。埃は、極彩色を灰一色に染め上げる。そんな埃を平気で無視できる人間になってはいけない。

ブランクの悪魔を呼び寄せているのは、他でもない悪魔の化身たる人間なのである。

おしまい。