LIFE LOG(塵芥の終着点)

塵芥の終着点

あなたの無駄な時間をもう少し無駄にするブログ

12/29(日) ゆくと死くると死 進む先勝っても負けても地獄

実を言うとこんな日記を書いている場合ではない。

否、厳密に言えば「こんな日記に時間を費やしている暇があれば他にやるべきことがある」である。

修論が全然書けてないのだ。ていうか実験をまだやってる最中なので、書く段階に至れないというやつだ。とはいえ白紙は流石に人として終わっているので、書ける範囲をちまちまと執筆しているような状況である。

何故この切羽詰まった状況でこのブログを更新しているのかというと、自分が人間であることの証明の為に書いている、とでも言うのだろうか。要するに研究に疲れてしまったのだ。ソースコードとにらめっこして、機械的な文章をアウトプットするルーティンに人間らしさを感じられなくなってしまったのだ。

研究者は飽くなき探究心、鋼のメンタル、そして何よりその探求を実現するための技術的能力が必要不可欠である。この3年間で私はいずれも不足していることが痛いほど分かった。狭き門に肥満体型は入れないのであった。

という訳で、修論つらいよ〜(泣)のストレス発散に、今何も考えずに文章を打ち込んでいる。今までのブログ記事全部何も考えてないように見えるだろうが、実はちゃんとプロットのようなものをざっくりと立てて文字に起こしたり、表現を見直したりしていたりする(過疎の癖に妙なこだわりがある)。ところが今回はガチのマジのアドリブで現在進行系で文字を打ち込んでいる。だって今もう上の方に何書いたかあんまり覚えてないもん。

年内何も更新しないのも寂しいので、近況報告も兼ねて駄文を残してみようと思う。ちなみに執筆時間は目標30分。CMも含めたアニメ1話分である。いけるかな。

 

ここ数日の話

まず12/24のクリスマスイブだが、ピンポイントに風邪をひいて最悪になっていた。風邪って何かしらの症状を発症したら同時に熱っぽさとか悪寒とかを感じたりして「あ、これ風邪だ」ってなるのが大半なんだけど、今回はちょっと違った。本当にげんきげんきノンタンみたいな元気だったのに喉「だけ」寝てたら突然異常になった。急に喉が燃え上がるように痛みだして呼吸が辛くなった。翌日になっても喉だけがおかしかったので、人生で初めて喉用の薬をドラッグストアに買いに行った。ペラックT錠ってやつ。これが効いたかというと、結果から言うと効かなかったように思える。というのも、翌日12/25になってようやく熱っぽさとか鼻水とかが発症され、結局ただの風邪であることが判明した。総合かぜ薬とは違って喉に特化しているやつだったので、あまり意味がなかったのかもしれない。それはそうと、喉がマジで変な病気になったのかと思っていたので人生で初めて「悪寒、感じて良かった〜」ってなった。何も良くない。

ちなみに風邪をひいてなかったら楽しいクリスマスイブになっていたかというと、いずれにせよ最悪になっていたことは変わらなかったと思う。悲しい。

風邪はいまだいぶ治ってきたし喉は全く痛まない。人体ってのは不思議だね。

 

作業部屋の話

自宅で修論に関係する作業をするために、作業部屋を錬成した。といっても、一人暮らししている姉がもともと使っていた部屋を勝手に借りているだけだが。しかしまあ、これが捗る捗る。なんでかって、閉塞感が自室と段違いだからだ。狭い空間は集中力があがる。多分、集中力ってのは体内から体外にオーラのように発散されていて、空気中を漂っているのだ。狭ければ狭いほど、そのオーラが一箇所から逃げずに漂っているから私の作業能率が上がるに違いない。自室では猫が寝ているのでつけられなかったアロマディフューザもつけられて落ち着く。猫はこの匂い嫌いなのだ。あとは2階であることも要因となっているかもしれない。自室は1階なのだが、階段を介すだけでこんなにも世界から隔絶された気分になるのか、という驚きがある。周囲から音がしないし、完全なる孤独がつくられている気分になる。

年末年始は引き続きこの部屋をガンガン活用していこう。と思ったけど姉が帰ってくるのだった…

 

息抜きの話

作業部屋で作業をして、自室で休憩するという生活サイクルがここ3日で形成されている。休憩中はこの間届いた「3丁目のタマ」のBDを観ている。1994年のアニメで自分が生まれる前の作品なのだが、再放送やビデオで子供の頃アホみたいに観ていた作品だ。これがまあ、面白い。マジで面白くて変な笑いが出まくっている。3丁目のタマには3大トラウマ回と呼ばれる子供向けらしからぬ重いテーマの回が3つ(正確には5話分)存在するのだが、この作品の魅力はそれだけではない。本当に全部の回が面白い。この作品は例えるならとっとこハム太郎のスタンスと同じで、飼い猫、飼い犬たちが動物同士で擬人的に(擬人的といえば2020年に擬人化アニメも放映する…)日本語を話すタイプの作品なのだが、はっきり言ってその知能がありえないくらい超越している。しかしそんなバリバリのフィクションの中に猫目線で考察される人間に対する疑問や観察が巧く描かれているのが非常に楽しい。最後に飼い主側の主人公であるたけし君のモノローグによって締めるパターンが多いのだが、ここで一連の出来事を人間目線で語るギャップもいいアクセントになっている。とにかく気になる人は是非みてほしい。是非といっても、法的に白い視聴方法は現在BD以外存在しないので、あんまり是非ではない。

 

よいお年を

なんて言ってる間に30分経過してしまった。というか40分経過してる。こんだけ頭空っぽで書いても40分で2000文字そこいらが限界でした。来年は書きだめているブログ記事や小説をなるべく放出していきたい。ブログはもっと書きたいことがいっぱいあるので論文を脱稿したら近いうちに。本当に。

2019年残り数日何するかというと、昨日行くはずだったコミケを見事に寝坊したので、明日(30日)にでも行こうかなと思っていたり、結局寝坊して終わりそうだったり。それ以外は作業部屋にこもるか、3丁目のタマを観ているかしてるんだと思います。

もしここまで読んでくれた方がいたらありがとうございます。結構奇特な方とお見受けします。それでは良いお年を。

 

P.S.

タイトルの「勝っても」は修了、「負けても」は留年を意味しています。

あえて大穴を狙いまくるスマブラ残り枠参戦予想

 

テリー・ボガード参戦!

 

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画像は任天堂公式ニュースより

スマブラSPSNK『飢狼伝説』シリーズよりテリーの参戦が決まり、間もなく配信が開始されようとしている。これでファイターパスにおける5体の内4体のファイターが明かされたことになり、残りは1枠となった。更に追加ファイターの制作決定も桜井氏により表明され、勢いは留まるところを知らない。

皆が気になるところといえば、やはりこの残りの枠に一体誰が参戦するのか、という点に尽きる。既に古くからファンにより要望されていたキングクルールやリドリー、バンカズ等が大方参戦し尽した現状、皆が予想するファイターはかなり限られてきているように感じる。ネット上で散見される意見としては、

などなど、他社作品が大多数となっている。任天堂作品では、

などの声が残っている。が、同時にこれらが参戦することは無いというネガティブな意見も多かったりする。

確かに私もワドルディでかつて参戦希望を送ったり(結果ウィッチタイムおばさんに化けた)リオレウスがボスで登場していることからモンハンのハンターを考えたりしていた。していたんだが………

 

大穴、狙いた~~~~~い♡

狙いたくないですか? パックンフラワーを予想した人がネットで0人とか言われているように、そういう枠を予想したくないですか?

というわけで、今回は極限値を取ると0に収束しかねないけど、でも0にはならないくらいのハイパーギリギリ大穴を予想しまくってみようと思います。当たったらこの記事が預言者第一号として語り継がれるのだ。

いくつかの前提

そのためにいくつか前提を設けた上で考えてみよう。今回私が考える参戦条件はこんな感じだ。

  1. ファイターパス残り1枠は確実に他社からのゲスト参戦である
  2. 追加枠は任天堂キャラの可能性もあり得る
  3. スピリッツで登場していない

 条件3については深い理由は無い。単にスピリッツで登場しているようなキャラは大穴とは呼べないと個人的に思って除いているだけだ。

 

 

ではまず、ファイターパス枠について考えよう。

大穴を狙うなら、まず先ほど箇条書きをしたような超有名タイトルを避けるべきだ。しかしそれでいて、任天堂とそれなりに関わりがあった方が良い意味での意表を突けるはずである。さらに、ファイターとしての面白さが求められる。FE勢増加や勇者参戦により剣キャラは飽和状態という意見や、前枠のテリーが格闘系ということを考えると、それらを除外するべきだろう。いやしかし、そんなファイターがいる訳が……

 

 

 

ん…………?

いや………………待てよ………………

 

 

 

 

こいつなら………………………………………………?

 

 

 

 

 

 

 

 

研修医 天堂独太 参戦!!!!!!

 

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なんということだ、こいつがいたじゃないか…(呆れ)

『研修医 天堂独太』はスパイク(現スパイク・チュンソフト)より発売されたニンテンドーDSのゲームソフトである。主人公である研修医の天堂独太を操作し、患者の手術を成功させるという医療ゲームだ。ゲームシステムとしては、人物との会話とカルテの提示により進行するアドベンチャーパートと、タッチペンの操作によりオペを施行する手術パートに分かれる。どっかの裁判ゲームにめちゃくちゃ似ている。

それではこのキャラクターがスマブラに参戦する根拠を述べていこう。

根拠1. ニンテンドーDSローンチタイトルの他社作品であること

天堂独太は初代ニンテンドーDSの本体と同時発売した、いわゆるローンチタイトルというやつだ。DSのローンチは12本であり、その内他社は7本。そう、選ばれし7人のサムライなのだ。任天堂と密接な関係があると言わざるを得ない。

加えてシリーズものでもある。翌年2005年には『研修医 天堂独太2 〜命の天秤〜』が同じくDSで発売されている。前作より主人公の目が少し寄ってて怖くなくなっている等、改善点もバッチリだ。

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にじみ出るファイターオーラ
根拠2. 未だコラボしていない会社

DSで医療ゲームといえば『超執刀カドゥケウス』シリーズだろ! と怒り狂う人もいるかもしれないが、よく考えてみてほしい。カドゥケウスはアトラスから発売されたゲームである。ジョーカーが参戦した今、同じファイターパスに2キャラもアトラスから参戦させる可能性は非常に低い。

そしてスパイク・チュンソフトという未だコラボのコの字も見せていない会社。実は任天堂作品である『カセキホリダー ムゲンギア』で開発に関わっていたり、すれ違いMii広場のミニゲームを一部作っていたりと、任天堂との関係が意外とあったりする。もはや疑いようも無く天堂は参戦してしまうのだ……なんか名前も任天堂意識してるし……

 

 

 

だったら『風来のシレン』の方が可能性高くない?

根拠3. 医療を武器にするユニークさ

聴診、打診、触診、そして執刀。医療器具や薬品を用いて戦うファイターって斬新ではないだろうか?今までスマブラにはそんなキャラは…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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?????????????????????

 参戦ムービーのタイトルは「ヤブ医者と研修医」で決まりですね。

 

 

という訳で、以上が天堂独太参戦の根拠である。参戦が今から非常に待ち遠しい。

さて、ファイターパス残り1枠が天堂であることは間違いないのだが、その後の更なる追加ファイターについても予想する必要がある。ここで気になる点が他社キャラか? それとも任天堂キャラか? という部分だろう。これは現状公式から何も明言されていないため、どちらと断定することはできない。であれば、その「中間」を突くのはどうだろうか? バンジョー&カズーイがまさにその「中間」である。バンカズの開発会社であるレア社は現在はマイクロソフトの傘下だが、かつては任天堂の元で……という経緯があるのは知っての通りだろう。バンカズは64の思い出のソフトとして語り継がれているため、今でも任天堂のキャラクターであると考えている人も少なくないだろう。そう。そんな「任天堂のキャラじゃないけど任天堂のキャラみたいなキャラ」という頭痛が痛くなるような肩書きを背負っているものが望ましい。いやしかし、そんなファイターがいる訳が……

 

 

 

ん…………?

いや………………待てよ………………

 

 

 

 

こいつなら………………………………………………?

 

 

 

 

 

 

チェイス・マケイン 参戦!!!!!!!!

 

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そう、『レゴシティ アンダーカバー』主人公チェイス・マケインだ。

2013年にWiiUから発売された本作、実は任天堂が販売を行った。2017年におけるPS4/Switchの移植はワーナーブラザーズが販売を行ったため、権利が譲渡されたと考えるべきだろう。まさに「任天堂のキャラじゃないけど任天堂のキャラみたいなキャラ」である。

ていうか、チェイスの参戦は実は当時ネット上でも望む声がちょっとあったりして、予想0人とかではない。が、現在の状況でも参戦を予想する人はもういないだろう。

でも大穴で予想する。このキャラはファイターたるポテンシャルが非常に大きいのだ。

根拠. ファイターにしたら絶対楽しい

これに尽きる。パッケージを見て分かる通り、チェイスは作中で様々な「変装」をして、特有のアクションを使い分ける。


レゴ®シティ アンダーカバー 紹介映像

基本的には警察官としてのアクションを用いるが、条件によって変装で別の技に変化するなどの要素があったら絶対に面白くなる。また、レゴシティの世界観ではレゴブロックで作られた物体はなんでも破壊することができ、集めたレゴブロックを用いて別の物を組み立てることができる。このクラフト要素を活用したファイターになれば絶対に面白い。攻撃する度にレゴが溜まり、溜まった数に応じてクラフトできる物が変わるとか。

マインクラフトのスティーブが巷では予想されているが、チェイスはスティーブに比べネタがだいぶ豊富であるように感じる。加えてアバタ―ではなく物語の主人公であるため、キャラも確立している。あとレゴの方が先輩みたいなところあるし……

 

 

 という訳で、以上がチェイス・マケイン参戦の根拠である。ただ楽しそうっていう妄想を語っただけではない。

 

しかしここで気になる点が生じる。チェイスは比較的新しいのだ。歴史が浅く、バンカズのように長いこと権利が離れていたが故の「再会」感が正直ほとんど無い。

ということはやはり、ある程度レトロ枠について考慮する必要もあるのだろう。同じように、任天堂のようで任天堂でない、そして主人公でありレトロでもある、そんなキャラいる訳が……

 

 

 

ん…………?

いや………………待てよ………………

 

 

 

実質マリオと呼ばれているこいつなら………………………………………………?

 

 

 

 

 

イマジン 参戦!!!!!!!!!!!!

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画像中央のターバンを巻いた少年が主人公イマジン

 なんということだろうか。レトロ枠にこんなビッグな主人公が残されていたのだ。

イマジンはファミリーコンピュータ ディスクシステム夢工場ドキドキパニック』の主人公であり操作キャラクターの1人だ。この作品はフジテレビが企画したイベントのタイアップ商品として開発され、そのイベントのキャラクターであるイマジンファミリーが操作キャラとして使えるようになっている。後にイマジンファミリーをマリオファミリーに変更した作品「スーパーマリオブラザーズ2」が北米等で発売され、その逆輸入版が「スーパーマリオUSA」として日本で発売されたという奇妙な経緯を持つ。

根拠. 実質マリオだから

イマジンは同じ性能でマリオに見た目を変更されたため、実質マリオと呼ばれている。いや、知らないけど私はそう呼んでいる。そんなマリオと同じ実力者たるイマジンが捨て去られていいものだろうか? 彼にはカブ引っこ抜きという、スマブラのマリオに無い特殊能力を持っている。これを活用してファイターに落とし込めば………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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?????????????????????

よく考えるとピーチの浮遊もカブも元々は夢工場のリーナの技だし、この女とんだ盗っ人である。

 

 

 

以上がイマジン参戦の根拠である。想像してごらん、彼が参戦した世界を。

さて、ファイターパスを除く更なる追加ファイターは多くても精々3キャラ程度だろう。となると残りはあと1枠である。

 実を言うと、もうネタが出てこない。『帰ってきたマリオブラザーズ』から北島三郎が参戦…? それともスーパーファミコンが4000円安くなるクーポン券が参戦…?大穴、大穴ってなんだ? 大きな穴? ってことは、大きな穴にスッポリハマるような何か……? いや、しかし、そんな任天堂キャラ……

 

 

 

 

………………ん?

 

 

 

あ、

 

 

ああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

大玉 参戦!!!!!!!!!!!!!!!

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ゲームキューブより発売された『大玉』より大玉の参戦だ。大穴に入るのは大玉だったのだ……なんてことだろうか。
音声操作戦国ピンボールという謎ゲーとして発売された本作。味方の兵士をマイク入力で指示しつつピンボールで大玉を弾いて合戦を制圧するという不思議な世界観が魅力だ。
 
 
合戦……スマブラ……!?

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既にスマブラみたいなもの

特にもう話すことは無い。

 

参戦予想リスト完成!

以上の内容をまとめると、私が考えるスマブラ大穴参戦予想はこのようになる。

ファイターパス枠
追加枠

 

正直ここまでくると、全員参戦する気しかしない。桜井氏がなんかいろいろ匂わせた末に「ま、嘘なんですけどね」って言っていきなりポケットから大玉を取り出す映像がはっきりと私の脳内で再生されている。今後のニンテンドーダイレクトに期待だ。

 

 

当然ですが、ネタです。

8/1(木):通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃の母なる雨

この間死にかけた話します。

夏の雨粒がペトリコールを匂わせたその時、既に豪雨は始まっている

 ペトリコールとは、雨が降ったときに地面からただよう香りのことだ。昔オーストラリアの学者がその原因が岩石から放出される油であることを由来として命名したそうだ。ギリシャ語でペトラが岩を意味するから多分その派生語だ。米津玄師も曲名にしてる。

そんなペトリコールが匂い立ったその時、私は正に急いでいた。バイトの時間が迫っているにも関わらず、未だ自宅にいたからだ。外はポツポツと雨粒が垂れ始めていた。しかし今から徒歩で出発するとほぼ確実に遅刻する。自転車で行くしか無い。この時の私はあまりにも欠けていた。何が? 思考力が。危機管理能力が。用心が。そしてレインウェアが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(豪雨のクソでかい音)

 

家を出て5分、そこにはあまりにも無力で、無残な成人男性の姿があった。

 

田舎の雨宿りには警察と老人しかいない

幸いにもすぐそこに鉄道のガード下があり、そこに避難することができた。既にYシャツにしっとりと水が染み込んだ状態ではあったが、家に引き返すことはできない。往復を考えるとバイトの遅刻は確定である。仕方ないが、多少の被弾は覚悟して雨が弱まったら一気に行くしかない。という訳で急がば待て、だ。しばらくここで雨宿りをしよう。

雨宿りの宿には、普段はほとんど会話をしない同じクラスの女子が偶然いたりする。そして濡れた服から下着が透けていて、黙って赤面したり、或いは見るなと激昂したり、そのまま本番に移ったりする。快楽天にそう描いてあったから多分そうなんだろう。

しかしまあ、現実は少子高齢社会である。平日の昼に何もない外をぶらついている人間なんていうのは、それが楽しいと思える人間か、それを仕事にする人間くらいしかいない。前者は散歩中の老婆であり、後者は巡回中の女性警察官であった。2人は雨の状況やらここ数日の天気についてやらをにぎやかに話していた。軽く会釈だけして、私はただ目の前に広がる畑が猛烈な被弾の音を鳴らしているのを、遠くで何かを諦めたように全身ずぶ濡れでゆっくりと外を歩くお爺さんを、ぼうっと眺めていた。

 

自然現象は時に手を緩め、生物の油断を誘う

 3分くらいだろうか。そうやって見つめていたのは。

流石のゲリラ豪雨。ラーメンタイマー程の時間でその勢いは半減した。

どうするか? もう少し様子を見て完全に弱まってからここを去るか。それともこの隙をみて一気に駆け抜けるか。

決まっている。就業開始が刻一刻と迫っているのだ。行くしかない。

そう思ってペダルを漕ぎ始めた私を、後ろで見ていた老婆と警官はどう思ったのだろうか。ひょっとしたらまだ時期尚早だと思っていたのかもしれない。私は全力で漕ぐ。

なんだ、大丈夫そうだ。太陽も姿を見せ始めたし、このまま完全に止むだろう。本当に一瞬の豪雨だったのだ。

 

「ん?」

 

強烈な違和感に襲われた。景色があまりにも現実味を帯びていなくて、一瞬どうなっているのか分からなかったのだ。混乱したままよく分からずペダルを漕ぎ続けていた。

雨が、横にあったのだ。

横に? 雨が? だって今私がいる現在地は太陽が照り始めていて、なのに30メートルほど西には全く違う景色があって、そこでは先刻までの、3分前くらいの景色があって。

空間が割れているとしか思えなかった。異なる空間と空間が混じり合っているような奇妙な感覚だった。しかしそれは観測者である私の視点からの描写に過ぎない。現実はテイルズオブシリーズではないので、世界は1つしか無い。実際は、

 

「あ」

雨が。

「ああ」

こっちに。

 

 

 

 

「うおあああああああああああああああ!!!!!!!」

 

 

来る!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい!

めっちゃ来る!こっち来る!さっきまで30メートルだったのが20、10とどんどん縮んでいくのが目に見えて分かる!偏西風が全力でこっちに向かって雨、雲、押し付けてくる!いらない!やめろ!怖い!

全力でチャリを走らせている最中、私は思った。後ろから敵が迫ってくるタイプの強制スクロールってこんな感覚なんだって。そして現実でそういうのから逃げ切ることはほぼ不可能なんだろうって。

 

 

 

 

ドアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(2回目)

 

 

 

人間は自然現象に勝てない。

 

 人が全身ずぶ濡れになった時の反応に正解は無い

自然現象に負けて水死体さながらになった私を見たバイト先の先輩(のような存在の人)はすぐに着替えの手配をしてくれた。こういう時の反応として、敢えて正解があるとするならばそれは事務的な対応なのだろうと思った。とてもありがたかった。変に憐れまれたり、笑われたりするよりも断然に心が痛まない。自分も他人の不幸に接したときはそうしようと思った。

玄関(のような場所)でしばらく待機していると、さっきまでの豪雨は嘘のように日が射してきた。最悪だ。本当に私の移動時間をピンポイントに狙ってやがったのだ。外は快晴でセミも求愛活動を再開し、自分だけ水浸しというこの状況は我ながら可笑しくて乾いた笑いが出た。濡れてるけど。自分だけ別の時空から突然ワープしてきたと言われても違和感無さそうだった。やっぱり現実はテイルズオブシリーズだったのだ。

結局着替えを借りて6時間程勤務した。2時間くらい経過した頃から頭が働かなくなり、くしゃみが出始めた。幼少の頃から体を濡らして風邪をひくという経験をしたことがなく、こんなに漫画みたいに分かり易く罹患することもあるんだなぁと自分で感心してしまった。風邪も罹患っていうの? ちなみに翌日には治った。

 

おわり

以上、豪雨には気をつけようの一言で終わる話を延々と引き延ばした日記でした。いつものことですね。

実は日記シリーズもネタに困っていて、この日の数日前くらいから「何か面白いネタ降ってこい…降ってこい…」と常々頭の中で考えていました。ありがとう、望みは叶いました。もっと物理的に降ってきたけど。

お母さんのアニメは視聴してません。

6月某日:失われた傘を求めて

傘がない

夕刻、バイトに出かけようと玄関に腰掛けて気づく。傘立てに私の傘が無い。

嫌な動悸がした。電車の座席の端っこにある手すりの映像が脳内で再生される。私は高校生の頃、母から貰った5千円近くする良い傘を電車に忘れてきてひどく怒られたことがある。それ以降は傘の置き忘れに細心の注意を払うように心がけてきたつもりだった。しかしここ数年はほとんどを折り畳み傘で済ませることが多く、その注意が薄れてきていたのかもしれない。

(いや、しかし、映像が完成しないぞ……? )

どう脳内をかき回しても、手すりのアレに引っ掛けたままにした映像は出てこない。そもそも電車に傘を持ち込んだ場合、その不便さ、邪魔さが気になって妙に記憶に残りがちなのだが、それが無い。電車の線は薄いようだ。

そもそも前に雨だったのはいつだったかを思い出すと、丁度一週間前のこの時ではないかということに気づいた。そうだ、先週バイト先に向かうときに傘をさしたではないか。

となると答えは明白。バイト先に傘を置き忘れたまま帰ったのだ。確か先週は帰りには雨が止んでいた。一刻も早く家に帰りたい自分のことだ。行くときに雨が降っていた記憶など片隅にどけられていたに違いない。

折り畳みを使ってバイト先に向かった。が、私の傘はそこにも無かった。

バイト中ずっとモヤモヤした気持ちで時間が経過していた。一週間前、確かに私は傘を持ってあの道を歩いた。ではどこに消えたか。誰かに盗まれたか。

微細に記憶を振り返る。その日買ったもの、食べたもの。思い出す。なんか、たしか、その日は飲酒しながらスプラトゥーンのフェスをやってたような……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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???????????

あ、ローソン寄ったな。んでビールとこのたまご買ったわ。その後から傘持ってる記憶無いわ。

アルコールで直後の記憶が飛ぶ話はよく聞くが、直前の記憶が飛んでいたとは。

ローソンへ

バイト終了後、すぐさま行きつけのローソンへ。忘れ傘ってどうやって保管してるんだろう?傘立てにささったままとかそういう面白エピソードになってくれてないか?などと思考の無駄遣いをして足早に向かう。こういう状況で歩を進めるスピードを上げたところで、一週間前に置き忘れた傘に対しては何の意味もなさないのだが、急いでしまうのが人間の性なのだろう。コミックマーケットでめちゃくちゃ早歩きしたところで結果が変わらないのと同じだ。

と、到着。田舎で23時のローソンだ。客はおらず、店員は1人しかいない。なんとなくいきなり店員に「傘が…」と言うことに気が引け、何か買うことに。デカビタCを持ってレジに向かう。

 

私「あの……」

店員(ひげもじゃでダンディなオッサン)「はい?」

私「一週間前に傘を置いてきてしまったのですが……」

店員「あー……ビニール傘ですか?」

私「あ、いえ、黒い傘なんですけど……骨がやたら多いやつで」

店員「ああ!ちょっと待っててくださいね」

 

お!やはりここに忘れていたのか!と安堵。ちなみに傘の裏側の骨は親骨(おやぼね)といい、それを中心で支えてるのが受骨(うけぼね)というらしい。店員がイートインスペースの奥にある謎の扉を開ける。これの正体は掃除用具や忘れ物を管理する倉庫だったのか、と発見。

 

店員「これですかね?」

 

しばらく漁ってから差し出された傘は確かに黒傘ではあった。しかし私のではない。

首を横に振ると、店員は「ううん……」と困惑する。

 

店員「ええっと……あと、あるのは、黒っていうか……茶色のやつで、先の方が折れてるやつしかないんですけど……これなんですが……」

 

私「あ」

 

私のだった。

 

自分の傘を黒傘と思い込む精神異常者

確かにその傘は、黒傘と呼ぶには余りにも生気を失った、黒味が剥げ落ちた焦げ茶色をしていた。骨の先端(露先というらしい)はいくつか折れ曲がっていて、その機能を失っている。高校時代に紛失し買い直した以来、5年以上使い続けている傘だ。長く使っている当人は全く気付いていなかったが、私の傘はこんなにもボロボロだったのだ。そうか、私の傘は黒色ではなかったのか。

傘を引き取ってローソンを出る。忘れ傘を回収するケースは少ないのか、店員はどう対応すれば良いのかとやや言葉に詰まっていた。確かにこの場合店員お決まりの「ありがとうございました」は何か違うし「良かったですね」は妙に馴れ馴れしいし、言葉に困るよな、と思った。

無事失われた傘を見つけ、一件落着なのだが、どうにも心にモヤモヤが残った。なにせ自分がボロ傘を使っているという認識が欠けていたのだ。カッコいいと思って着てたTシャツが陰で皆に笑われていたような気持ちである。

どうせなら。

どうせなら、この傘を極限まで使い込もう。そう思った。

茶色どころではない、黄土色みたいな不気味な色になっても、色あせて縞模様が際立っても、敢えてクリーニングせずに使い続けよう。これ以上骨が折れても、雨避けの機能が完全に死ぬまでは使い続けてやろう。この傘に私が生きてきた証を刻み込もう。そんな大それた、大袈裟な目標を掲げながら雨の無い夜道を歩いた。

 

P.S.

日本洋傘振興協議会に骨が折れたらやめろと言われたのでやっぱそのうち捨てます。

http://www.jupa.gr.jp/pages/notice

 

P.P.S.

知り合いに口頭でこの話をしたら30秒くらいで終わったので、如何にこのブログが無駄な贅肉で構成されているのか身に染みた。贅肉だけに。

6/16(日):いつか黒髪ショートメガネ女子と毎週金曜日に映画を観ることを妄想しながら黒い部屋を洗浄した

ブログに何を書こうか迷っていたら3つほど下書きを溜め込んでしまった。何故かブログの更新が重くなっている。しかしこれは場末の底辺ブログだ。1記事に100アクセスくらいしか無い塵芥の終着点。せっかくならまずはブログを軽くするために、適当に日記を書こうと思い、筆を走らせることにした。昨日の日記だけど…

 

部屋の掃除

就職活動中、エントロピー増大則に基づいてこの世の終わりみたいになった自室。就活がやや落ち着いたので日曜日を利用して掃除した。

まず書類だ。床に散乱された書類の整理から秩序は始まる。御社のパンフレット、御社の説明会資料、御社のリクルータ懇親会案内、御社御社御社。パンフレットは重ねて古紙に。社外秘がどうのこうの書かれているやつは破いて燃えるゴミ。変な形のパンフレットを作るのをやめなさい。クリアファイルをしれっと挟むのは分別が面倒だからやめなさい。このゴミは俺をESで落とした御社。このゴミは最終面接で落とした憎き御社。全部ゴミになるのだ。お前らが丹精込めて作り上げた会社資料が火力発電に使われる気分はどうだ。燃やしたい。全て庭でくべたい。でも法律がうるさいので普通に捨てる。

 

黒髪ショートメガネ女子のことを考えて心を落ち着かせた。私は気持ち悪いオタクなので、このショートメガネのディテールにバカうるさい。パーマを掛けてボーイッシュを演出したり、デカデカとしたメガネでサブカル臭を匂わせたりするのは自分の好みではない。古来よりオタクは地味が好き。視力矯正で仕方なく掛けている眼鏡が好き。そういう黒髪ショートメガネ女子と週末に一緒に映画を観てああだこうだ感想を交わし合いたい。22時頃にTSUTAYAに行って映画タイトルを物色しながらこれがいいだの何だの言いたい。帰りにコンビニでアイスとか買ってそれを食べながら借りたDVDを観たい。時代が動画ストリーミングサービスに移行しても、僕はTSUTAYAを譲らない。いや、ゲオでもいい。

 

無い女性との週末プランについて考えていたら書類整理が大方終わった。

床に散乱した物質を除去できたら、次はクイックルワイパー。机の上、本棚、照明器具の裏側など、高いところに長いこと居座っていた厄介者たちを払い落とす。 自室は古い和室で、且つ紙類がこれでもかという程棚に敷き詰められた空間故、埃がありえないレベルで蓄積される。これらをなるべく床に落としてから掃除機がけをするのだ。

 

と、掃除機がけに移ろうとした時にあることを思い出す。窓だ。窓を拭いていない。

なんだったらここ何年か窓の汚れを気にしたことがない。私は眼鏡の汚れなど、いわゆるレンズ越しの「越し」の部分を意識することがあまりない。いつも眼鏡を外したときに「うわーきたねー」と気づく。そういう訳で窓も全然気にしていなかった。

しかし窓に近づき目を凝らすと、まぁあるわあるわ。澱んだ何かがこびりついているわ。という訳でガラスクリーナーと雑巾を持ってきて本格的な窓拭きをやってみることにした。

ごし、とひと拭きすると

 

 

 

 

雑巾が一瞬にしてモノトーンデザインに変貌した。え、こんなに黒いの?だって窓だぜ?しかも内側だぞ?部屋の中だぞ?

ごし、ごし、と拭けば拭くほどに闇に覆われていく雑巾。錬成に失敗して闇属性が付与されちゃった布ですとか言っても通用するくらいに黒ずんでしまった。

雑巾をやけくそに擦らせているとき、私は考えた。

この汚れは数年間において私から漏れ出た闇の蓄積、行き場の無くなった負の感情の結晶なのだ、と。

鬱屈とした気持ちで一日中部屋に籠る度、この闇は放たれ、そして窓に染み付いていたのだろう。受験に失敗した日。大学の課題が辛かった日。スプラトゥーンで連敗して徹夜した日。授業をサボった日。そして面接で祈られた日。そんなどうしようもない日に生まれたそれが、今日までここに溜まっていたのだ。

だから擦る。めっちゃ擦る。ふざけた量のガラスクリーナーを噴射する。そして擦る。

見違えるように透明度を増したその窓を見つめて、私は妙な達成感に襲われた。別に引っ越し前の「立つ鳥跡を濁さず」でもないのに、私はいろんな何かに別れを告げたような気持ちになった。

 

そんなわけで、その後掃除機をガーッと掛けて掃除を終えた。ガーッとしすぎてアロマディフューザーを転倒させ、畳に水をぶちまけてしまった。雑巾で水を拭き取ったら、やはり窓ほどではないが、灰がかった色が付着した。

そう、私の闇、塵芥の終着点は窓だけではない。床も、壁も、360度あらゆる行き止まりに、闇は蓄積されているのだった。

今度はもっと念入りに掃除をしよう。重曹とか使って。

 

P.S. 拭き取ったあと畳に残ったシミがおねしょみたいで嫌だった

人は何故「おうち麺TV.」を観てしまうのか?

みなさん、自宅で『二郎』作ってますか? 私は作ってません。では、本題に行きます。

おうち麺TV.って?


二郎ラーメンの作り方。35杯目【飯テロ】

まずはこちらをご覧ください。などと、バラエティー番組でVTRに移り変わる時の決まり文句みたいな導入をしてみる。

見て分かる通り、おうち麺TV. は自宅でラーメンを作るという趣旨のYoutubeにおける料理チャンネルだ。訛りが効いているが淡々とした口調で作るラーメンの概要を述べると、早速調理開始。調理中は余計な喋りなどは一切なく、これまた淡々とした字幕によって過程が綴られるのみだ。アップロードされる動画はすべて5〜10分以内に収まっており、スープ作り、タレ作り、製麺、etc... をテンポの良い編集で繋げ1つの動画として仕上げている。

このおうち麺TV. (ピリオドはチャンネル名の一部なのでtypoではない)、チャンネル自体は今年の3月から存在するのだが、知名度が上がったのは10月下旬頃。まさに先程貼った『二郎ラーメンの作り方』が爆発的に再生され、知名度、登録者数が急上昇し現在に至る。

……そろそろ動画を見終わっただろうか?何が言いたいかというとね……

 

 

 

 

 

 

 

おもしれぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!

 

おもしれぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!

困ったことに、人間はこのチャンネルを観るのをやめられないみたいである。

え、だって「はいラーメン作ります」って言ったらラーメン作るんだもん。面白いに決まってんじゃん。二郎だけじゃなくて中本や家系ラーメンや竹岡ラーメンまで作っちゃうんだよ。しかも製麺してるし。ガチな製麺機つかって圧延とか複合圧延とか毎回やってるし。ガタガタガタって音心地良いし。10分弱だし。見ちゃうよ。

何故観てしまう?

動画を視聴する人間について知っておきたい前提

まず言っておきたいことがある。それは、インターネットの動画投稿サイトで動画を視聴している人間はクズであるという前提だ。いやすまん。待て。武器を収めて。

分かりやすく人間のカーストを可視化すると、動画視聴者は以下に該当する。

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上の方が努力している人間である。一番上から見てみると、努力を実らせて第一線で活躍している人々がいます。いわば天上界の神々である。少し下に行くと、天上界というほどではないけど地上の社会でちゃんと努力している人たち。立派です。更に下に行くと、これは動画を編集している人でしょうか。状況にもよるけど、趣味を謳歌している人と思って良いでしょう。その下のゲームを遊んでいる人との違いは、言うなれば何か「モノ」を残しているかどうかの違いかもしれま…………あれ、ちょっと待って。

いないじゃん、動画視聴者! 

この三点リーダーは下にはまだ下があるってことなのでしょうか……?少し怖いですが、行ってみましょう。

f:id:rubbishyoutake:20181214174957p:plain

あっいました!真ん中の方!動画視聴者たちがいます!何笑ってんだあいつら……人の気も知らないでへらへらと……

なんということでしょう。そろそろ人間がいなくなるはずの深界七層にて見つかりました。「ザル」「じゃがいも」に惜しくも敗れ、辛うじてダンゴムシ」「フナムシ」「ゾウリムシ」らへんよりは頑張っていることが明らかになりました…… 。これでは人間やめているも同然です。

能動性を失った末路、それが動画視聴

今回ここで指す動画とは、YouTuberによる動画や、ゲーム実況、歌ってみたなどのことを指す。これらの動画、あなたはどのような時に見るだろうか?

おそらく、どうしようもなく何もしたくないときではないだろうか? 自分が持つ能動性を可能な限り消滅させた時に見たくなったりしないだろうか?

よく動画共有サイトの動画と、アニメやドラマなどの動画を一括りにしてしまう人がいるが、それは大きな間違いだと私は思う。アニメやドラマの視聴は(ものによるけど)少し頭を使うものである。登場人物や設定の把握、セリフや描写に対する考察など、人間が考えることによって面白さに幅が与えられる。それはフィクションが持つ特性であり、動画共有サイトの動画との一番の違いであると思う。

ところで、ゲーム実況の視聴でそのゲームに対して満足感を覚え、実際のゲームをプレイしない人が増えているというニュースをこの間見た。それは「ゲームをする」という能動性すらも失った人間ゾンビが行き着く先に他ならないだろう。映像は自分の意志に関係なく勝手に動くので、目と耳だけが機能していれば満足感を得ることができてしまうのだ。

動画視聴者の「ないものねだり」

能動性を失った人間は本当に無気力なのかと言うと、実はそうではない。彼らにはしっかりと人間の根底にある「欲望」が残っているのだ。その欲望とはだいたいこんな例がある。

  • 動画に貴重性、意外性がほしい(自分では経験できないような内容がほしい)
  • 動画は自分の時間が無駄にならない程度にサクサク進んでほしい
  • 喋りは最小限に抑えて、視覚的に動画を充実化させてほしい

一番上の欲望は、最も再生数に反映される傾向がある。分かりやすい例で言えば「豪遊」というカテゴリがある。いや、無いんだけど、自分の脳内にある。

 


当たりはなかった?祭りくじで悪事を働く一部始終をban覚悟で完全公開します

 


店主「え、これ全部?」古本屋で棚一列の漫画全て買ったらいくら必要なの?

 

やはりその最たる例がヒカル氏の動画だろう。常人とはかけ離れた金銭感覚で、子供にとって手が届かないコンテンツをすべて丸裸にしていく方向性は、多くの動画視聴者の欲望を満たすものであり一世を風靡した(今はよく知らない)。

 

 


【衝撃映像】キングサーモンのお腹の中身がイクラまみれだった King salmon 【has subtitles】

最近だと、きまぐれクック金子が爆発的に伸びているのも貴重性や意外性といったニーズの表れであると考えられる。巨大な魚を捌くなど、自分と無縁の世界の調理過程が見られるのだから、人気が出ないはずがない。

このように、動画視聴者は自分にとって到底できない、またはやるほどの気力は無いが見たい、などといった痒いところを持っていて、そこに必死に手を届けさせようとする「ないものねだり」をする傾向がある。で、さっき出した残りの例の「サクサク編集」と「無駄な喋りを抑える」なんだけど、まあなんでこれを例に出したかっていうとさ……

 

 

全部当てはまるじゃん!!!

おうち麺TV.!!!!!!!

 

そうなのだ。おうち麺TV. は恐ろしいことに、動画視聴者というダンゴムシ以上ザル以下の人間のニーズを完全に網羅してしまった結晶のような動画なのだ。更にラーメンという普段我々に馴染みのある主題が根幹にあるため、人を選ぶような内容でもない。人がおうち麺TV. に行き着いてしまうのは当然の結果なのである。(Q.E.D.)

 

この記事、何が言いたかったの?

今回は、人を引きつける動画とその魅力について考察しました。したの。人とか人間とかやたらと主語が広々としていましたが、ほぼ私見で偉そうに考察しました。いつものことですね。

これを期におうち麺TV. に興味を持っていただけると幸いです。また、人間が能動性を失ったときに観るオススメのチャンネルなんかも教えていただけたら更に幸いです。


エビワンタンラーメンの作り方。42杯目【飯テロ】

 

 

あーお腹空いた…

「屑ニートは大学院生!」が映画「若おかみは小学生!」を観た

こんにちは。

既にネットで大きな反響を呼んでいる劇場版若おかみは小学生!を観てきました。

上映劇場が少ない、午前中くらいしか上映してないなどの大きいお友達フィルターが同時に話題になっていましたが、立川シネマシティでは夕方18:50〜の上映がありました。どうやら口コミによって改善されたようで、先週末からは夜のみの上映となり、座席数が多いスクリーンに変わっていました。大きいお友達フィルターどころか大きいお友達専用上映です。

 


劇場版「若おかみは小学生!」予告編

 

 

 

 

まず言いたいんだが

みんな……

 

 

 

 

 

若おかみは小学生!」を観てくれ……!!!!!

 

 

 

 

頼む…………

 

 

 

 

 頼むよ…………

 

 

感想

ひとことで言うと

「濃い」 

これに尽きる映画だった。

 

 

「若おかみ」は何故濃いのか?

キャラクターの顔が濃かったとかそういう話ではない(おっこは正統派な可愛い系である)、この作品が94分ということが信じられないくらい、あらゆる要素が濃密に詰め込まれていることに対する「濃い」である。

そもそも何故90分ちょいという比較的短い上映時間かというと、それはもちろん『子供向けアニメ』だからである。幼稚園児や小学校低学年をターゲットにした、いわゆる女児向けアニメの劇場版は、上映時間をできる限り削らなくてはならない。子どもは飽きっぽいので、如何に限られた時間で内容を凝縮できるか、端折らずに且つストレートに物語を伝えることができるのかが肝になってくるわけだ。

と、ここで気づくことがある。この課題は邦画全般における特徴であり課題でもあるのではないか? 洋画好きがしばしば口を揃えて言うことといえば「邦画はテンポが悪い」だ。それは、間のとり方や空気感を重視する邦画には仕方のないこととも言える。しかしながら女児向けアニメの劇場版は恐ろしくテンポが良く、それでいて人物の描写や演出が損なわれることなくすんなりと頭に入ってくる。つまり邦画の弱点を克服しようとしている作品なのではないかと私は思ってしまうのだ。

当然スタッフは皆、子どもから大人まで、あらゆる観賞者層に向けて真剣に作品を創り上げる。そんな作品が、つまらないはずがないのだ。

(同様の理由で劇場版アイカツ!も全世界の人に見てほしいんですけど…)

 

言葉選び、あるいは言葉を使わないという秀逸さ

脚本がまあ凄いのだ。キャラクターの発言ひとつひとつがすごく真実味を帯びているというか、胡散臭さが一切ないというか、なんか凄いのだ。

私がキャラクターのセリフで冷める瞬間として、「作家の癖」がにじみ出てしまうパターンというのがある。例えば、日常生活ではあまり使わないような単語を子どもが口に出したり、別のキャラクターなのに言い回しが似ていたり、そんな作家の中身がキャラクターに乗り移っているようなパターンだ。当然1人の人間が複数のキャラクターを動かしているのだから、これを克服するのは極めて難儀である。

ところが本作はその壁を完全にぶち破っている。主人公のおっこは真っ直ぐな女の子だし、ウリ坊はジジ臭いけど少年だし、ピンふりは秀才らしくませていて、豊富な語彙を持っている。皆が皆、全然違う喋り方をしているのだ。これって当たり前のように思えて、実際かなり凄い。

脚本家は吉田玲子さん。もうこのテロップを見るだけでアニメオタクは安心しちゃいますもんね。流石の一言に尽きます。今年の個人的ヒットなアニメ映画のリズと青い鳥」「のんのんびより ばけーしょん」「若おかみは小学生!3つとも吉田さん脚本という事実に震える……

 

そしてもう一つ秀逸な点は「喋りすぎない」ことだ。

子どもでも見て分かるように物語を理解させる、そんな工夫に胸を打たれてしまった。例えば本作では若干のファンタジー要素として、幽霊が2人出てくる(あと魔物も)。2人の幽霊はそれぞれ能力のようなものを持っているのだが、その説明は一切なく、お話の展開だけで理解できるようになっているのだ。

他の例だと、物語の始まりに主人公に襲いかかる悲劇についてだ。あらすじで分かっていることではあるのだが、おっこは両親を失う。が、この両親が亡くなるシーンはすぐに移り変わり、おっこが若おかみとして働き始める本編が始まる。「え、死が軽くない?」と思うかもしれないが、これが物語が進む上でしっかりと意味を持ってくるのだ。両親を失ってからそれまでの間をあえて空白にすることで、本編におけるおっこの心情や考え方が徐々に分かってくるのだ。その過程があってこそ、終盤でめちゃくちゃ泣ける。

うーーーーん、巧い。

あと、これから観る方は是非トカゲ(もといヤモリ)に着目して観てほしい。

 

 

キャラクターが、風景が、

いやほんと、動くのなんのって。絵が止まってるところを探す方が難しいって。

あと、公式サイトやPVを見て気づく人もいると思うのだが、本作に出てくる大人キャラやモブは、有り体に言ってしまうと「ジブリ」っぽい。目が小さくて、投身がやや高い。ところが主人公を始めとするメインキャラクターの小学生たちは目がくりっと大きく、アニメらしい見た目をしている。この明確な違いが面白い。監督である高坂希太郎さんはジブリ作品の原画や作画監督を手がけている方で、ジブリっぽさには納得がいくのだが、面白いのはキャラクターデザインという役職を本作に置いていないことである。それはおっこという1人の少女にスポットを当てるためのコントラストでもあり、単純に原作の見た目そのままを見せたいという思いでもある。詳しくは下のインタビューに載っているので是非読んでほしい。

www.excite.co.jp

 

 

あとグローリー姉さんのボディラインがえっちだ…

 

 

挿入歌が流れてダイジェスト風にお話が進むの大好きマン

 分かる人いますか?「輝きの向こう側へ!」のラムネ色青春とか、「ガラスの花と壊す世界」の世界旅行シーンとか。関係ないけどガラスの花〜はマイナー且つ酷評が多かった映画ですが、このシーンは半端なく良いので観てほしいんですよね。そういえば最近では「君の名は。」の前前前世とかも。

歌に合わせてセリフ無しでお話が進んでいくのって大好物なんですよね。で、あるんですよ。若おかみにもそのシーンが。それが超絶エモいのなんのって….。エモいって単語は表現の放棄な気がしてあまり使いたくないんだけど、あれはエモいとしか言いようがない……グローリーさん素敵……。

すごくいいシーンなのでみんなも観ようね。 (極力ネタバレしたくないからもう何も言えない)

 

 

 

 

まとめ

観てくれ!!!!!!!

あとガチで文字しか無い記事で申し訳ないけど、パンフレットが売り切れてたからすぐに劇場出ちゃったんだわ!!!!今週入荷らしいから買いに行くし、そんとき写真とか撮ってくるわ!!!!!!

以上、冒頭とテンションが違いすぎるレビューでした。